第23回全国市民オンブズマン香川大会が24日、高松市で始まった。政務活動費を巡る不正が相次いでいる富山市議会など各地の現状を地元のオンブズマンが報告し、全国から集まった約250人が耳を傾けた。25日まで。【岩崎邦宏、待鳥航志】
富山市議会の不正について、「市民オンブズ富山」代表理事の青島明生弁護士は、問題の背景に政活費の前渡しや支出基準の緩さに加え、「大会派の自民だけで全てを決められる富山市議会の特異性があった」と指摘。「議会のあり方や政活費について真剣に検討せず、議員は市民を甘く見ていた」と述べた。
また、市政報告会に政活費を充てることを問題視し、「市政報告会のほとんどが本来は自費で賄うべき後援会活動だ。現職議員が政活費を後援会活動に使うことは許されない」と批判した。
一方、「おおいた市民オンブズマン」の永井敬三理事長は、今夏の参院選の際に大分県警別府署員が候補者の拠点施設にビデオカメラを設置した事件を報告。同団体は事件発覚後、県警にカメラ設置目的、関係する決裁・命令文書などについて情報公開請求を行ったという。永井理事長は「基本的人権に関わるような重要な問題が含まれている。粘り強く追及していきたい」と話した。
同大会が県内で開かれるのは初めて。「市民オンブズ香川」代表の植田真紀高松市議は冒頭、「政活費の問題を取り上げると議員から『重箱の隅をつつくな』と批判を受けるが、重箱そのものだ。議員の公金意識を問うことは議員の仕事が何かを問うことだ」と話した。
2016年09月25日
毎日新聞(無料)から
(引用)
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政活費:オンブズマン「富山市議会、市民甘く見ていた」
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