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Channel: おっちゃん、さん。(そろそろ引退するかも)のブログ
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特殊詐欺被害額最悪:電話作戦やボランティア声かけで防止

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 電話でうそを言い、現金をだまし取る「特殊詐欺」の被害が止まらない。今年上半期の被害額は、九州・山口で21億6220万円と過去最悪ペースだ。被害防止に協力した人にギフトを贈ったり、高齢者宅に録音機を設置して容疑者をけん制したり--。各県警はさまざまな取り組みをしている。山口などでは、高齢者に直接電話をかけ注意喚起を促す「コールセンター」が功を奏したのか、被害が減少に転じた。

 福岡県警は特殊詐欺を「ニセ電話」と呼称。6月から、被害抑止に協力してくれる市民を「ニセ電話気づかせ隊」の隊員として登録している。隊員は、現金自動受払機(ATM)の前などで「被害に遭っているのでは」と感じたら、高齢者らに直接声をかける。50万円以上の被害を防げば、焼酎など3000円相当のカタログギフトを贈られる。先月末時点で約5100団体、約18万5000人が登録。今年度の目標の5000団体、10万人を既に突破した。

 実績も上げている。隊員の福岡銀行原支店(福岡市早良区)行員、吉武祐季(ゆうき)さん(29)は先月2日、携帯電話で話しながら270万円の振り込み依頼書を書いていた高齢女性に声をかけ、被害を防いだ。女性に目的を尋ねると、「旅行代金」と答えたが、振込先の口座が旅行会社ではなく個人名だったため通報した。

 かかってきた電話に自動音声で警告し、通話内容を録音する「自動警告・通話録音機」の導入も進む。大分県警は6月以降、詐欺グループから押収した名簿に記載がある世帯や、過去に特殊詐欺被害に遭った世帯などに無料で500台を貸し出している。電話機に未登録の番号から電話がかかると、警告した上で自動録音を始める。録音を嫌う容疑者は途中で電話を切ることが多い。長崎でも今月中に300台、福岡でも来月から1337台を貸し出す。

 「『ATMに行って』と言われたら詐欺」「知らない番号には出ず、留守番電話にしておくと安心」。先月、高齢者に電話で注意を促すコールセンター事業を始めたのは宮崎県警。詐欺事件の押収名簿に掲載されている高齢者だけでなく、実際に被害が出ている地域に絞り込んで電話をかけることもある。

 山口、長崎の両県警も同様の取り組みを進めてきた。コールセンターを導入した3県は今年上半期、昨年同期より被害が減少。「振り込みに出かける直前にコールセンターから電話が入り被害を防いだ事例がある」(山口)といい、一定の効果はあるようだ。【吉川雄策、平川昌範、杉山雄飛】

2015年08月30日
毎日新聞(無料)から
(引用)




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