◇水泳、ボートとカヌー、バレーの4競技会場を5施設に絞る
東京都の都政改革本部の調査チームが、2020年東京五輪・パラリンピックの水泳、ボートとカヌー・スプリント、バレーボールの4競技の会場を計5施設に絞ったことが都関係者への取材で分かった。水泳は新設の「オリンピックアクアティクスセンター」(江東区)1施設とし、既存の「東京辰巳国際水泳場」(同)は候補から外した。1日の本部会議で小池百合子知事に提言し、都の最終案として採用される見通し。
調査チームは9月29日の中間報告で、水泳会場について「アクアティクスセンター案」「東京辰巳国際水泳場案」「両施設併設案」を提言。国際水泳連盟や関係者らが「辰巳は水深が浅く、アクアティクスで開催すべきだ」などと異論を唱えていた。
こうした動きを受け、都は683億円とされていたアクアティクスの整備費を再試算し、最大180億円削減できるとした。調査チームも2万席が予定されている座席を1万5000席程度とすることで、さらに整備費を減らせると判断した模様だ。
ボートとカヌー・スプリントについては、7月に着工している「海の森水上競技場」(東京湾岸)と「長沼ボート場」(宮城県登米市)の2施設に絞った。「長沼」は、小池知事が「復興五輪の旗印」としており候補地に残した。
バレーボールは設計・施工の契約を済ませている「有明アリーナ」(江東区)と「横浜アリーナ」(横浜市)の2施設を候補とした。
最終案は1~3日に行われる国際オリンピック委員会(IOC)、都、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会、政府の4者の作業部会で、非公開で議論される見込み。
IOCは31日、作業部会を「東京五輪のコストの見直し」と位置づけたうえで「最終報告書の結論を慎重に検討する。結果を明らかにするのは作業が終わったときだけで、それは11月末まで続くことが見込まれる」との見解を明らかにした。【柳澤一男、芳賀竜也】
2016年11月01日
毎日新聞(無料)から
(引用)
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東京五輪:水泳会場は新設、「既存」を断念 都チーム案
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