サラリーマンの街に不穏な影が忍び寄っている。東京の新橋や池袋で悪質なぼったくり被害が続発しているのだ。かつて新宿・歌舞伎町で荒稼ぎしていた悪質業者らが捜査当局の摘発強化で分散。狩り場を移して夜な夜な獲物を探しているという。悪徳風俗業者に、昏睡（こんすい）強盗まがいの手口で有り金を奪う中国人美女。忘年会シーズンまっただ中の繁華街に危険なワナが潜んでいる。
「お兄さん、遊び行かない？」
多くの飲食店が軒を連ねるＪＲ新橋駅前。夕暮れ時になると、行き交うサラリーマンらに片言の日本語で声を掛ける中国人女性の姿が目につくようになる。
終電が終わる時間帯には、その数はさらに増える。多くが酔客の懐を狙うぼったくり店の関係者だ。
「悪質なぼったくりはここ半年ぐらいで目立つようになった。路上に立つキャッチが、『本番ができる』とか『格安で飲める』などと店に誘い込み、法外な代金を請求するというのが典型的な手口だ」（捜査関係者）
なかには、酒の中に睡眠薬などを混入して客を酩酊（めいてい）させ、周辺の現金自動預払機（ＡＴＭ）で預金を引き出させる昏睡強盗まがいに及ぶ輩もいるという。
繁華街の事情に詳しいライターの高木瑞穂氏は、「こうした荒っぽい手口に及ぶ中国人スナックは、新橋で２０～３０件ほど確認できる。被害額が数十万円単位に及ぶケースもある。客が自ら預金を引き出すように仕向けるため、大金を巻き上げられても窃盗などの罪に問いづらい。被害者の多くが泣き寝入りせざるを得ないのが実情だ」と明かす。
悪い奴らは新橋に限らない。
今年９月、新宿・歌舞伎町で性的サービスを提供するとだまして「レンタルルーム」に誘い込み、「プレー代」や「キャンセル料」名目で客から数万円のカネをだまし取った女（３０）が逮捕された。
「客をつかまえるキャッチと業者、レンタルルームが結託してカモからカネを搾り取る。『やっつけヘルス』と呼ばれるが、これまで歌舞伎町で活動していた悪質業者が最近は、池袋にまで進出してきている」（高木氏）
勢力を分散させる傾向について、「歌舞伎町に集まっていた悪徳業者が夏頃までに警察の摘発を受けて壊滅状態になった。これに伴って業者が新橋や池袋に流れたようだ。一部は、都内を出て名古屋などの地方都市にも拠点を移している」（同）。
甘い誘いは危険なサイン。肝に銘じて近寄らないことだ。
夕刊フジから
2015年12月16日(水)16時56分
(引用)
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忘年会シーズン“ぼったくり”にご注意！ 中国人美女が昏睡強盗、悪徳風俗も
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