気象庁は15日、鹿児島市の桜島で大規模なマグマ噴火が発生する可能性が非常に高まっているとして、噴火警戒レベルを現状の3(入山規制)から4(避難準備)へ引き上げた。鹿児島市は噴火時に噴石が届く危険がある火口から3キロ以内の有村町、古里町、黒神町の計51世帯77人に避難勧告を出した。
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避難勧告の対象地域外でも、病院の入院患者や高齢者施設の入所者らの島外への避難が進められた。
桜島・南岳山頂火口から約5キロの桜島病院(鹿児島市野尻町)は、入院患者約60人のうち、比較的重症の20人を島外の系列病院に搬送した。
「支えるからね。一歩ずつでいいから」。車椅子に乗った患者らは、介護士らに声をかけられながら車に乗り込んだ。しかし、ストレッチャーに乗った患者や、痰(たん)の吸入が必要な患者は、1人ずつしか車で搬送できないため車両が不足。島外から救急車と介助車を手配して避難させた。
また、桜島の特別養護老人ホーム「桜島苑」も、入所者を車両とフェリーで鹿児島市本土に避難させた。入所者約50人の平均年齢は約86歳。園田修光会長は「避難が空振りに終わればそれに越したことはない」と安全第一を強調した。【杣谷健太、柿崎誠】
2015年08月15日
毎日新聞(無料)から
(引用)
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桜島警戒レベル4:避難勧告対象外の病院や特養から島外へ
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