鹿児島県奄美大島の海岸で、サンゴの産卵が始まっている。奄美市名瀬の大浜海浜公園沖では28日夜、数種類のサンゴが一斉に淡いピンクの卵を海中に放ち、夜の海に幻想的な光景を生み出した。
サンゴの産卵を観察し続けている奄美市名瀬の自然写真家、興(おき)克樹さん(45)が撮影した。産卵は27日から確認され、この日は午後10時ごろからトゲスギミドリイシやクシハダミドリイシなど5種類の産卵を確認した。
大浜海浜公園沖のサンゴは1998年の白化現象やオニヒトデの大量発生で壊滅的なダメージを受けていた。その後、徐々に回復。興さんは「オニヒトデの集中駆除などで守り抜いたサンゴ群集での一斉産卵は感動した」という。
卵は海面に浮上し漂った後、岩などに着きサンゴとして成長する。興さんは「奄美の国立公園化や世界自然遺産登録に向けていい兆候。多くの幼生が定着してくれることを願う」と話している。【神田和明】
2016年05月30日
毎日新聞(無料)から
(引用)
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奄美:ピンクに染まる夜の海 サンゴの産卵始まる
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